膠原病でもそこそこ大丈夫~さまざまな症状

さまざまな症状

発熱、全身倦怠感

 

突然高い熱が出て抗生物質を服用しても下がらない、あるいは微熱がつづく、疲れやすい、だるい、体重が減るなどで、病気の初めの頃や勢いが強い時に現れます。

 

関節

 

手足の指、肘や膝など大きな関節に痛みやこわばりがみられます。一つの関節だけのこともありますし、多くの関節が日により移動して痛むこともあります。足の付け根の股関節が大腿骨頭壊死することがあり、体重を乗せると強く痛みます。

 

皮膚

 

この病気でよくみられる症状で、頬から鼻にかけて蝶が羽を広げているような形に赤色の斑点が広がるる蝶型紅斑(バタフライ・ラッシュ)があります。はけで塗ったように平らな紅斑と 皮膚がが少し盛り上がる発疹の場合があります。
体では日光に当たりやすい首まわり、手指と手のひら、ひざやひじのうら側などにもよくみられます。紅斑や発疹のほかに丸いディスク状の形で硬くなりかさついてふけのようになるものもあります。

 

精神・中枢神経

 

そう・うつ状態、不眠、不安感、情緒不安定、錯乱しやすいなどの精神症状が見られることがあります。また、てんかんによく似たけいれんや意識がなくなるなどの中枢神経症状がおこることがあります。
これらの症状は初期だけでなく、病気が落ち着いてから出てくることもあります。

 

腎臓

 

腎臓に「ループス腎炎」と呼ばれるSLE特有の障害が起こり、症状がひどい場合は蛋白尿がでて体内のたんぱく質が減少する「ネフローゼ症候群」となります。対応しないと放置すると腎臓機能が低下して「腎不全」になり血液透析が必要になります。まず「ループス腎炎」ですが、腎臓はそもそも血液のごみをフィルターのようにろ過しておしっこで体の外に出します。この時SLEでできてしまった抗体(詳しくは膠原病の項目参照)によってフィルターがこわれ、目があらくなり、赤血球や白血球、そしてたんぱく質が出て「ネフローゼ症候群」となってしまいます。更に進むとフィルターの目詰まりを起こして、体にごみがたまって、「腎不全」となります。腎臓はむくみや高血圧など目に見える形に表れるまで時間がかるため、実感がない人も多いのですが、早期対応が必要です。

 

腎臓については詳しくは日本腎臓学会

www.jsn.or.jp

のサイトを参照にしてください
nese Society of Nephrology
〒113-0033 東京都文京区本郷3-28-8 日内会館2F
TEL:03-5842-4131 FAX:03-5802-5570 / e-mail:office@jsn.or.jp

 

脱毛

 

朝起きたときに、枕にこれまでないほどたくさん髪の毛がついたり、髪の毛が途中から折れたり、前髪が短く細くなったりします。部分的に髪の毛が抜けたり、全体の髪の量が減ったりすることもあります。皮膚の項目でふれましたが、頭に丸いディスク状の形の円形脱毛症のようなかさぶたができ、かさついてふけのようになることもあります。髪と皮膚が弱くなるため、今まで大丈夫だったパーマにかぶれることもあります。いずれも積極的に治療をすれば改善します。

 

口内炎

 

熱いものを飲んだわけでもないのに皮がむけたり口の中に痛みのない潰瘍ができます。痛くないので気付かないことが多いですが、時に痛みを伴うこともあります。

 

日光過敏症

 

 

強い紫外線にあたった後に、皮膚に赤い発疹、水膨れ、あるいは熱が出る人がいます。このような症状は、日光過敏症といい、この病気でよく見られます。スキーや海水浴などの後にこのような症状が出て、病気が現れることもあります。しかし、この病気でなくても、日光過敏症を起こす病気もあります。

 


血の巡りがわるくなるため、爪がうすくなったり、爪に横溝が出ます。病気の状態がよくなる(寛解)になれば以前に近い状況となります。
私の個人的な経験では、ネイルアートは爪や皮膚が負けてしまうので、少なくとも病気の勢いがあるときは避けたほうがいいです。